【コラム】徹底比較!ドラム式洗濯機と縦型洗濯機

洗濯機には主に「ドラム式」と「縦型」の2種類があり、それぞれ特徴やメリットがあります。どちらを選ぶかは、使用環境や求める性能、そしてコストによって変わるため、しっかりと比較した上で最適なものを選ぶことが重要です。今回は、ドラム式と縦型の違いをさまざまな観点から比較し、解説します。

 

洗浄力の比較

  縦型洗濯機は、水をたっぷり使い、衣類をかき回して洗う方式(攪拌式)を採用しています。このため、泥汚れや皮脂汚れなどの頑固な汚れを落としやすいのが特徴です。特に、子供の部活等で汚れたユニフォームや仕事で使った作業着など、汚れの激しい衣類を頻繁に洗う場合に適しています。

ドラム式洗濯機は、ドラムを回転させながら衣類を上から落とす「たたき洗い」を採用しています。この方式は衣類のダメージが少なく、水の使用量も抑えられますが、泥汚れのような頑固な汚れは落ちにくいことがあります。

【結論】
洗浄力を重視するなら、縦型洗濯機の方が優れています。

 

節水性能 

 ドラム式洗濯機は、少ない水で効率よく洗う設計になっているため、一般的に縦型よりも水の使用量が少なくなります。ドラム式の水量は縦型の約3分の1~半分程度で済むことが多く、水道代の節約につながります。

縦型洗濯機は、大量の水を使って洗うため、ドラム式と比較すると水の消費量が多くなります。ただし、水流の強さで汚れを落とすので、水量が多いことが洗浄力の高さにつながっています。このあたりは一長一短となります。

【結論】
節水を重視するなら、ドラム式洗濯機の方が優れています。  

 

乾燥性能 

ドラム式洗濯機には、ヒートポンプ式やヒーター式の乾燥機能が搭載されており、衣類をシワになりにくく乾燥させることができます。特にヒートポンプ式は低温で乾燥できるため、衣類の傷みを抑えつつ電気代も抑えられます。

縦型洗濯機にも乾燥機能がついているものがありますが、ヒーター式が主流であり、衣類がシワになりやすく、電気代も高めです。また、一般的な比較で乾燥の仕上がりもドラム式に比べると劣ります。

【結論】
乾燥機能を重視するなら、ドラム式洗濯機の方が優れています。  

 

設置スペース

縦型洗濯機は、一般的にコンパクトなデザインが多く、狭いスペースにも設置しやすいです。特に、アパートやマンションの小さい洗濯機置き場にも収まりやすいのが特徴です。

ドラム式洗濯機は、奥行きがあるため、設置スペースに余裕が必要です。また、開閉時にドアを前方に開けるため、ドアの前にも一定のスペースを確保しなければなりません。洗濯機置き場までの導線によっては、納入が難しい場合があります。購入時には、サイズをしっかりと測っておく必要があります。 

【結論】
設置スペースが限られている場合は、縦型洗濯機の方が適しています。

 

コスト面(購入価格・ランニングコスト)

  購入価格の比較として、縦型洗濯機の方が安価となります。価格は5万円~10万円程度のモデルが多いのに対し、ドラム式洗濯機は10万円~30万円と高額なものが多いです。
ランニングコストでは、ドラム式は節水・省エネ性能が高いため、長期間使用することで水道代・電気代を抑えられます。一方、縦型は水道代が高くなりがちですが、初期費用が安いため、短期間での使用を考えるとコストを抑えやすいです。

【結論】
初期費用を抑えたいなら縦型、長期的なランニングコストを考えるならドラム式が有利です。  

 

メンテナンス性

 縦型洗濯機はシンプルな構造で、手入れが比較的容易です。糸くずフィルターの掃除や洗濯槽のカビ対策もシンプルで済みます。  

ドラム式洗濯機は、乾燥機能があるためホコリが溜まりやすく、定期的なフィルター掃除が必要です。また、ドラム内にカビが発生しやすいため、こまめなメンテナンスが求められます。

【結論】
メンテナンスの手軽さでは、縦型洗濯機の方が優れています。  

 

まとめ

項目 縦型洗濯機 ドラム式洗濯機
洗浄力 ◎強い水流で洗浄力が高い ○叩き洗いでやさしく洗う
節水能力 △水を多く使う ◎少ない水で洗濯が可能
乾燥性能 △シワになりやすく電気代が高い ◎ヒートポンプ式なら省エネでシワも少ない
設置スペース ◎コンパクトで狭い場所に適している △広いスペースが必要で場所を選ぶ
コスト 購入価格が安い 高価である。ただすランニングコストは安い
メンテナンス ◎手入れが簡単 △こまめなフィルター掃除が必要

結論

洗浄力やコストの安さを重視するなら縦型洗濯機
節水・乾燥機能を重視するならドラム式洗濯機 
となります。
ただし、一般的なイメージでは縦型洗濯機=洗濯機能のみ、ドラム式洗濯機=洗濯機能+乾燥機能ではないでしょうか。その条件で比較した場合は、価格差がより顕著になり、洗濯から乾燥までオールインでやってくれるドラム式の方が圧倒的に手がかかりません。また、電気代に関しては乾燥機能を使う分、ドラム式洗濯機の方が割高になります。ドラム式に替える場合に見落としがちなのが、洗浄力の問題があります。そのあたりも踏まえて、買い替えをご検討されると良いでしょう。

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